4年後? 200万人以上の子どもが日本から消えます。
本年3月に閣議決定された成人年齢の18歳引き下げにより,ほぼ新潟県全人口(2,266,121人,2017/10/1)に匹敵する子どもが日本統計から消滅します。
その後に続く関連法案のみならず,子ども支援を巡る各種国策の変更に強い危惧を抱く者の一人です。
ニール・ポストマンは児童期(Childhood)を「大人の領域の要求や責任を負わないですむ期間」と定義しましたが,その意味で今回の変更は大人デビューまでの個人差も無視した,一律な養成期間短縮であり,将来的には大人としての完成度引き下げに繋がりかねません。(と申しますより,成人化支援の早期放棄と同義で,ましてや障がい児等は…)
この「小さな大人づくり」(投下経費節減)を定年後再雇用(労働資源の再利用)などの少子高齢対策のひとつとしてはなりません。
私たち(せめて日本で)は,子ども達一人一人の発達レベルに寄り添った支援レールの複線・延伸化をこそ目指すべきで,その廃線・過疎化(非採算レベル以下の者の切り捨て)の布石となることのないよう祈るものです。
ある少年事件の有罪判決後に,裁判長が述べた「この少年が本件の責任を負うに充分な教育を受けてきたのか甚だ疑問である」という現行の子育て・教育に対する大人社会への問題提起が鮮烈に思い出されます。(子どもの日に寄せて)